はじめに

いかなる物質も付着させない塗膜を形成させようとした場合、濡れ性という因子からまず表面張力の低い物質を使用し、さらに塗膜内に大きなガラスの粒子やアクリル樹脂の粒子を添加することにより塗膜表面に凹凸を形成し、接触面積を小さくする手法が有効であると言われています。液状状態で表面張力が最も低い液状シリコーンで変性した塗料が防汚塗料として使用されてきましたが従来のもの（類似商品）では、離形性（防汚性）の持続性能や耐候性に難点がありました。加えてシリコーン樹脂塗料は、塗膜を形成するために高温焼付処理を必要とする場合が多く、耐熱性の悪い素材に対して使用することができないというデメリットもありました。これらの問題点を技術的に解決し、『低温硬化型で様々な接着剤・粘着剤・樹脂組成物を付着させない』超離形性塗料として開発されたのが“MPS No.300クリアー”です。そして、2液型２コートタイプの塗料であるこのMPS No.300クリアーの密着性・作業性をさらに改善して開発されたのが“MPS No.3000シリーズ”です。このシリーズのラインナップとしては、現在
①特殊抗菌剤を添加した　No.3600ANV（アンチウィルス）
②特殊パウダー配合の　　No.3500AS   （アンチスリップ：防滑）
の2タイプがあります。

MPS No.3000シリーズの特長

離形性	落書き（他塗料での塗装）・貼り紙（接着剤）が付着しない。
薄　膜	膜厚10μｍ以下の無機塗料のため、環境汚染がほとんどなく㎡あたりの塗布量が少ない。
持続性	耐候性・耐久性に優れ、その性能を長期間維持する。
作業性	1液1コートタイプなので作業性が良く、厚膜でも割れが生じにくい。塗装方法に限定がなく（刷毛・ローラー・スプレー）作業性が良好。
環境性	不燃性であり、火炎を当てても有毒ガスが発生しない。
設　計	添加剤を加えることで新たな性能を作り出すことができる。 ●「硬い」⇔「柔らかい」・・・・・変形追従性の付与 ●「伸びる」⇔「伸びない」・・・・弾性の付与

付与機能と用途

• 1.特殊抗菌剤添加による抗菌・抗ウイルス機能MPS No.3600ANV（アンチウイルス）
  一般財団法人 日本繊維製品品質技術センターにおける細胞毒性確認試験結果・ウィルスへの細胞の感受性確認試験結果において、いずれの検体にも細胞毒性は確認されず、ウイルスへの細胞の感受性の著しい低下も認められておりません。
  （用途）①病院手すり　②洗面所　③車両のつり革　④便器　⑤公共施設（トイレ・手すり等）
• 2.滑り止め材（特殊パウダー）配合によるスリップ防止MPS No.3500AS（アンチスリップ：防滑）
  ●滑り抵抗係数 ＝ 1.00（乾燥・湿潤）
  　参考：＞＝1.0　きわめて滑らない）
  ●高耐擦傷性　スチールウール　100往復　異常なし
  ●高硬度　鉛筆硬度　8H
  （用途）　①階段・床　②通路　③道路・歩道橋

オフィスでご家庭で、ウイルス対策は簡単にできます！
MPS No.3600ANVに手軽な ”拭き上げタイプ” 登場

MPSの１液型アンチウイルス塗料 ”No.3600ANV” に、便利な”拭き上げタイプ”が加わりました。
使い方はやわらかい布などで軽く拭き伸ばすだけ、小分けして持ち歩けば出張や旅行先でも安心です。
効果の持続を確認するための専用チェッカー液も用意されています。